有人チャットについて
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有人チャットサービスの内容
有人チャットとは、Webサイト、SNS、スマホアプリのチャットシステムを通して、オペレーターが顧客と直接やりとりをする問い合わせ対応手段です。問い合わせが「よくある質問」の場合は、推定されるニーズの高い質問及び回答をあらかじめシナリオに取り入れ、チャットボットやFAQシステムで自己解決を促す方法が主流となっています。
一方で、よくある質問でない場合や、ユーザーの状況をヒアリングしてからでないと適切な回答ができない場合、緊急性の高いクレーム対応などは、有人チャットサービスが適しています。
有人チャットツールは、ユーザーとツール上でリアルタイムで会話できるだけでなく、効率的に回答をできるようにしたり、応対内容を自動的に記録できるようにしたりする役立つ機能が搭載されているため、顧客満足度の向上につながり、導入する企業が増えています。
有人チャットのメリット
有人チャットのメリットとしては以下の点が挙げられます。
- きめ細かく対応できる
- チャットボットでは対応しきれない内容をフォローできる
- 電話による問い合わせ件数の削減
- 購買率や利用率の向上
- 問い合わせ対応の改善の加速
- 回答スピードが速い
- 電話と比較して待ち時間が大幅に短縮できる
これから、これらの項目について説明していきます。
きめ細かく対応できる
顧客対応に重きを置いていて、顧客からの質問や要望により丁寧に対応したい場合に有人チャットが重宝されます。「よくある質問」で回答できるような定型的な質問ではなく、顧客の状況によって回答が異なるような問い合わせや、決まった回答を用意できない相談、緊急性の高いクレームなどに有効です。
チャットボットでは対応しきれない内容をフォローできる
有人チャットのみの利用だけでなく、初期対応のみチャットボットで対応し、チャットボットでは解決不可能な場合にのみ、有人チャットに切り替えて対応することも可能です。
基本的にはチャットボットによる自己解決を促し、それでも解決できない顧客に対して、「ここからは有人チャットにで切替えます」として同じチャット画面のまま有人チャットに切り替えます。
電話による問い合わせ件数の削減
基本的に1対1の対応となる電話での問い合わせ件数がオペレーター数を上回り、オペレーターにつながるまでの待ち時間が長くなると、顧客にストレスを与えるだけでなく、オペレーターへの心的な負担も高くなります。
一方、有人チャットではあらかじめ準備した質問回答テンプレートの利用や、顧客が質問を入力している間に別の顧客に対応したり、オペレータ1人に対して同時に複数の顧客の対応をすることが可能であるため、問い合わせ対応の効率化を促進することができます。
このような理由から、有人チャットでの対応が進めば、顧客からの問い合わせの多くが電話チャネルからチャットチャネルへ移行することから、電話対応の件数や時間の大幅な削減が期待できます。
購買率や利用率の向上
Webサイトを訪れた顧客が商品が多すぎて何を購入すればいいか分からない、またWebサイトの使用方法が分からずに離脱しようとしているといった場合にも、有人チャットが活躍します。チャットでは会話感覚でリアルタイムでのやり取りが可能なため、顧客の状況を簡単に把握することができ、望んでいる情報を迅速に伝えることができます。
また、顧客がWebサイトを訪れてからのネット上での行動履歴を確認し、分析できるツールもあり、このような機能も活用することで、顧客のニーズ、Webサイトにおける分からない部分を把握することができ、より質の高いサポートをすることも可能です。顧客満足度の向上や、利用率の向上だけでなく解約率を減らすことにもつながるでしょう。
問い合わせ対応の改善の加速
チャットボットやFAQによる対応では、入力されたキーワードなどで判断するしかないため、顧客が実際には何に困っていたのか、それが解決されたのかが見えづらいといった欠点がありますが、有人チャットであれば、オペレーターが直接対応しているため、顧客が困っていた内容や、Webサイトの内容における課題や改善点などの情報を得ることができ、さらなる顧客満足度向上のためのアクションを取ることができます。
迅速な回答が可能
電話以外のチャネルとして電子メールが挙げられます。電子メールは文字でのやりとりという点ではチャットに近いところがありますが一番異なる点が返答の速さです。電子メールでは、文章をまとめた上でやりとりすることが求められますので、返信するまで時間を要します。時には数日待たされるケースもあり、顧客に多大なストレスを与えてしまうこともあります。
それに対し、有人チャットでは、リアルタイムで会話のような感覚で、LINEなどのアプリに慣れている20代~30代の顧客でも相談がしやすいですし、何より迅速な回答を得ることが出来、さらにチャットボットサービスと組み合わせることで、待ち時間によるストレスをなくすことができます。
有人チャットのデメリット
有人チャットにもデメリットとなる点がいくつかあります。以下の2点が、有人チャットのデメリットとして挙げられます。
- オペレーターの負担が大きい
- コストがかかる
このデメリットについて説明します。
オペレーターの負担が大きい
1人のオペレーターが複数名のユーザー対応ができる反面、複数名に対応しているとオペレーターが混乱してしまうこともあります。ときには悪質なクレームや大きなトラブルに対応しなければいけない場合もあり、コール業務と同様、心の負担も大きいことも挙げられます。
コストがかかる
オペレーターの人件費、パソコンや机・椅子などの設備費、チャットシステムサービスの利用料金など、有人チャット運用にもコストがかかります。
対応するオペレータの数を増やす程、有人チャット運用にかかるコストも大きくなるため、費用対効果を考え、適切なオペレータの人数で運用することも大切です。
参考サイト https://www.satfaq.jp/column/knowledge/6681https://www.aspicjapan.org/asu/article/10400https://www.transcosmos-cotra.jp/manned-chat#34
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